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特にテーマを決めずに、気ままにコラムを書いています。誤字や間違いもあるかと思いますのでお気軽にご意見ください。
【NO.3】人が活きる組織の作り方
これからの時代に必要な、会社とはどんな組織か?新しい組織論を考えてみたいと思います。 人が生きる組織についてコラムにまとめてみました。全12回。
第1回 フリーターでもOK?(2003.2.8)
ここ数年、高校・大学卒業後の就職率低下の問題を良く耳にします。
勿論、近年の不況による求人数の低下により就職が
難しい事も要因としてあると思いますが
就職3年以内の離職率の高さや、
そもそも就職する意志の無い人の割合が高いのも事実です。
つまり、フリーターがとても多いのです。
実は私も大学卒業後1年間ほど、
フリーターをしていた経験があります。
その当時は、今ほどフリーターが市民権を
獲得していなかった気がします。
ここ数年は、社会的にフリーターも市民権を
獲得しつつあり、収入も生活に困らない位は
稼げるフリーターが人気なのも良く理解できます。
自分の本当にやりたいことを見つける。
やりがいのある仕事がしたい。
もっと、いろんな経験をして自分を磨きたい。
こんな思いを持った気合いの入ったフリーターも多いと思います。
その一方で、就職してから3年以内の離職率が高く
一度、社会人になってから、またフリーターになる人も多く見られます。
もう一度、学校に通ったり、海外ボランティアに参加したりと
積極的に自分のスキルアップを目指す人も多いのですが
仕事がつまらないから辞める人も多いのです。
背景として、忍耐力のなさ、就職意識の低さが問題として
取り上げられる事が多いですが、本当にそうでしょうか?
現在の日本は、経済的に平均して豊かな国だと思います。
極端な例をあげれば、借金をしていても明日の飯の心配はない訳です。
つまり、フリーターでも食って行けるのです。
ある意味、今の世代は、中年層から見れば「甘チャン」なのです。
プロ意識は低いと言わざるを得ません。
また、ハングリーさもないでしょう。
それが今の世代に多く見られる感覚だと思うのです。
そこに、ジェネレーションギャップがあると思うのです。
私は、会社も変わらなければ、いけないと思うのです。
新しい感覚の世代を、ぐっと捕らえる会社が増えなくてはならないと思うのです。
不況から来るリストラで、どこの会社もゆとりがないのかも知れません。
自分を守ることで精一杯の中年層が多いのも事実です。
『新しい事を考えるより、現実を見ろ。成果を上げろ。』
と大して仕事も出来ない上司に言われれば
やる気のなくなるもの分かります。
また、中年層に、夢のあるヴィジョンを語れる人材が
減った事も要因していると思います。
まずは、自分を守ることが大切なのでしょう。
世の中は、金じゃないと思える人材を生かすことが出来る組織が増えれば
もっと生き生きとした社会になるのではないでしょうか。
その想いから、今回、人材が生きる組織の作り方を考えてみたいと思うのです。
丁度、30歳である私の一個人考えなので
ご意見などございましたらお寄せいただければ幸いです。
第2回 良かった時代の組織論(2003.2.15)
今から、20年ぐらい前、日本は本当に勢いがあったと思います。
いい学校に行っていい会社に勤めれば、幸せな暮らしができる。
その様な事を多くの方が考えていたと思います。
就職をして、年齢と共に、給料が増えて行く、結婚して、子供が産まれて、マイホーム購入。
お決まりの人気コースだったと思います。
一度、立派な会社に就職をすれば、終身雇用が保証され
無難にこなしてゆけば解雇されることもなく出世を目指して日々頑張るサラリーマン。
より上に行って、権限と給料を手に入れたい。
ピラミッドの頂点を目指すのです。
こんな時代の成功者であり、カリスマは貧乏な家庭の出身でありながら、
大企業を育て上げた企業家だったかも知れません。
若いときに多くの苦労をして、遂に手に入れた成功。
底辺を知っているがゆえの力強さ、志の高さを感じます。
今の時代は、確実に豊かです。不況でも豊かなのです。
お金がなければ、借りてでも娯楽を楽しみます。
ハングリーさは確実に失われているのだと思います
スポーツの世界の方がハングリーな精神に溢れているのかも
知れないと感じてしまう時もあります。
今、確実に分かった事があります。
年功序列社会は、年功者の比率が高いと成り立たないのです。
年功者も自信を失い初めているのではないでしょうか。
こんな時代において人が活きる組織とはどんな組織でしょうか。
第3回 「実力=経験」じゃないって本当?(2003.2.23)
私は、年功序列社会は、年功者の比率が高いと
成り立たないと考えています。
バブル後の厳しいリストラクチュアリングにより
会社にぶら下がった生き方が出来なくなり
年功者も自信を失い始めています。
行動、発言が慎重になり、自分の進退を気にしているのです。
要するに、自分が生き残る事で精一杯なのです。
勿論、素晴らしいリーダーシップを発揮している方も
多くおりますが、そのような傾向のある人材の比率が
高くなっていると思うのです。
私が提案するのは、何も若い世代をどんどん抜擢しましょう
という類の提案ではありません。
年功者は、若い世代には無い武器を最大限発揮して行くべきであり
自信を身につける事が大切だと思う事です。
能力だけであれば、個人で格差はあるので
若手の優秀な人員を使うべきとの考えは正しい様に思えます。
「実力=経験」じゃないと言われる事が多いですが
私自信も「実力=経験」じゃないと思いますが
経験や時間はとても大切だと思うのです。
自分自信をワインの様に考えて見て下さい。
年月を経て、熟成されるイメージです。
年功者の方には、もっと自信を持って欲しいです。
自信の無い上司には、部下はついて行かないでしょう。
たとえ間違っていても良いと思うのです。
若い世代の行動に臆することなく
自信をもって堂々と行動する事が大切なのです。
行動する事によって新しい責任、重圧がかかって
来ることは確実ですが、ぬるま湯の環境の中で
人材が生きる組織は作り得ないのです。
ぬるま湯の環境から抜け出せない年功者は
残念ながら組織を衰退させる要素になってしまうのです。
組織として行動する年功者を支える体制づくりが
大切だと思うのです。
出る杭より出ない杭にリストラクチュアリングする事を
表明すべきではないでしょか。
第4回 人間らしく(2003.3.1)
とにかく忙しい。みなさん、本当に忙しいと思います。
今、会社は人件費の削減のため人員を絞り込んでいます。
その事により一人でこなさなければならない仕事量が
増えている傾向があると思います。
その傾向により、自分の仕事で手一杯になってしまっても
仕方がないことではないでしょうか。
人手が足りないからこそ、必要なものがあると思います。
それは思いやりの気持ちだと思います。
組織というものは本来、運命共同体であると考えられるもので
もっとお互いのつながりを意識すべきだと思うのです。
「どうすれば、もっとみんなで、幸せになれるだろうか?」
自分の保身ばかりを考えていては組織は人を生かすことは
出来ないと思います。
人と人との繋がりや暖かさは伝染するものだと思います。
人間だからバラツキがあることは仕方がないです。
人格的に気の合わない人もいるかも知れません。
しかし、いわば会社は、ファミリーのように扱われる
べきではないでしょうか。
「他人に干渉したくない。」
陰で悪口は言っても、本人に注意をしようとしない人が
多いこともとても気になる事です。
叱る事はとてもパワーの必要なことであり
何を目標にして叱るのでしょうか?
他人のために叱るという行為は、叱る人の心が痛むものです。
会社がお給料をもらう為だけのものでは
つまらなすぎるではありませんか。
もっと喜びや悲しみなどを共有すべきだと思います。
人間は感情を持った生き物であるからこそ
喜怒哀楽の大切さを感じるべきではないでしょうか。
第5回 会社はサークルじゃないんだ(2003.3.8)
最近は、良くフラットな組織が大切とか
年功序列の撤廃等の言葉を耳にしますが、
本当に上手に機能しているのでしょうか。
考えなければ行けない視点として
社員の意識が大切になってきます。
「上から命令されたくない。」などの主張を
良く耳にする。その時に自分自身で
判断して行くことの大切さを感じ
成果を出すことが出来るかが大切になってきます。
会社は、サークルの様な集まりではないです。
仲良くする、楽しくする事はとても大切なことですが
社員の意識によってサークルの様な集団に
なってしまう可能性があります。
サークルと会社の大きな違いは、
「お金を貰って仕事をする事」です。
プロフェッショナル意識です。
組織側でも人材を育てる環境づくりに意識を向けて
行くべきでしょう。
人員削減・経費削減という流れがある中でも
正社員の育成には投資をするべきではないでしょうか。
人間は成長する生き物であるから
従業員が、きちんと成長できる環境を整え
さらにプロフェッショナルになる環境を
与えなくてはいけないでしょう。
第6回 切磋琢磨(2003.3.15)
人生の多くの時間を会社で過ごす人が多いでしょう。
仕事の中で成長できるかんyこうがなければ
人が生き生きと働くことは難しいのではないだろうか。
労働力としてしか考えることが出来ないのであれば
効率を追求する事により、本当に大切な事を見失う可能性が
あるのではないだろうか。
会社のために社員が存在するのではなく、
社員のために存在する様な会社であるべきだと思います。
リストラにより、人員削減、残業の撤廃等を良く耳にするが
全てが無駄を無くすという思想です。
事実として、会社にぶら下がって生きているような社員が
存在するのかもしれません。
しかし、それは切磋琢磨する環境がないからではないだろうか。
社員が情熱を失っているからではないだろうか。
先輩は後輩をみて学びさらに向上して
後輩は先輩を目標の人間と出来るような組織を
目指すべきではないだろうか。
切磋琢磨する環境がなくなりつつあると思います。
思いやりとは優しさの事ではなく
真の意味での厳しさを持つべきだと思います。
上手く機能しないものをより活用してみようという発想は
出来ないだろうか。
第7回 保守的になっていないか?(2003.3.22)
最近、特に思うことなのですが
管理職の方に元気が無いと耳にすることが多いです。
不況によるリストラなどの影響もあるかも知れませんが
とにかくも無難に治める傾向があると思われます。
組織の構造を考えた場合に、出世をするほど
守りに入る傾向が高い事は非常に危険な傾向だと思います。
利害関係を恐れることなく意見を協議しなければ
本物の成果はあがらないと思います。
むしろ失うものが何もない若い世代の方が
大胆な行動や意見交換をしていると思われます。
その素晴らしい活動を支援する事ができる組織体制が
きちんと存在するでしょうか。
新たな問題定義を、イレギュラーな活動を捕らえていては
いつまでも新しい成果は生まれないでしょう。
才能のある若い世代の社員は、尊敬の出来る先輩には、
弱音を吐いてもらいたい訳ではないのです。
もっと、真剣に論議を交わしてゆき、その中で
自分の未熟さを痛感出来るような環境を望んであるのです。
優しくしてもらう事など望んでいないはずです。
より良い成果をあげるために情熱を捧げる事が
出来なければ、人が活きる組織は出来ないでしょう。
第8回 優しすぎる組織は残酷なのかもしれない。(2003.3.31)
鬼のような上司という言葉をあまり聞かなくなった。
怖い父親とかカミナリ親父が減っているのではないでしょうか。
親を尊敬しない子供が年々増えていると良く耳にするが
むしろ人を尊敬するという感情がとても少ないように感じる。
上からの一方的な押しつけは受け入れるべきではないが
人生の先輩としての意見には耳を傾ける出来ではないだろうか。
あなたの厳しさには、思いやりがあるだろうか。
ストレスのはけ口となるような叱り方が望ましくないのは
当然であるが伝えるべき事は伝えなくては行けない。
もっと素直に意見を交換すべきである。
そのためにはお互いの気持ちのキャッチボールが必要だと思われます。
まず、上司は部下以上に頑張らなくてはいけない。
年齢達しているから上司なだけだと思われないように
日々、勉強して成長すべきである。
部下は良い上司でも悪い上司でも
上司が自分の行動によって刺激になるように頑張るべきである。
もし上司の能力がないと思うのであれば
誰もが認める実力を発揮して
自分自身の成長をさせてみよう。
第9回 責任が取れないのなら真実味はない。(2003.4.6)
こんな時代だからでしょうか。
リストラなどの影響からでしょうか。
とにかく大胆な行動に出る事が難しい場面が多く
保守的な考え、自分自身での決断ではない状況に
持ち込んではいないでしょうか。
失うものが何も無いと考えるメンバーや
向上心をもってリスクに立ち向かおうとしているメンバーは
そんな状況を敏感に感じでいるのではないでしょうか。
本来、会社として判断の難しい状況では、
組織の中では決定権のあるポジションの人間が、
責任をもってジャッジしてゆく事が大切です。
組織として、問題意識を共有して、皆の力で解決する事が
大切であり、誰か個人に責任が降りかかってしまう様な
状況は避けなければならないでしょう。
自分のジャッジに責任が持てなければ、
メンバーのマネージャーになる資格はないと思います。
責任のある明確なジャッジをする事により
確実に下のメンバーは動きやすくなります。
マネジャーにとっては、厄介事が一つ増えるかも知れません。
しかし、確実にメンバーは活き活きとしてゆくのです。
第10回 決めた事を実行しよう。そして継続しよう。(2003.4.13)
社内での決め事が多い会社は
今一度、継続して決め事が継続されているか
確認してみるべきではないでしょうか。
ヴィジョンを立てる人間が多くても
実行する人間がいなければ、何も変わることはありません。
もっと、ヴィジョンをうち立てた人が自ら強引にでも
推進してゆくことが大切なのではないでしょうか。
また、企業としての決定は、アイディアを決めた事で
満足するのではなく、継続して成果がでた時点で
初めて満足間を得ることが大切ではないでしょうか。
その成果をより伸ばす事に喜びを見つけて
取り組むべきではないでしょうか。
プロジェクトを実行するのに最も大切なことは
情熱をもって取り組む事ではないでしょうか。
情熱を注ぐ事によって、初めて仕事に温かみや生命力が
生まれてくるのです。
上手に行かなかった時に、感情的に熱くなる事が
できるかどうかは、とても大切な事です。
本気になればなるほど、悔しさも溢れ出てきて
成功にも近づくと思うのです。
第11回 利害を恐れず論議しよう。(2003.4.20)
社内での論争はあるだろうか。
仕事の話で、とことんまでこだわって
利害関係を抜きにして会社の利益について
話し合ったことはあるでしょうか。
よりよい組織を作るため、
もっと自主的に会社としての選択に
責任を持って関わるべきでしょう。
残念なことに現実は、会社の成長よりも
個人の利害が絡んで論議している場面が
多いのではないでしょうか。
真剣な論議は、発信側にも受信側にも勇気が必要です。
利害の絡んでいない論議が可能な組織には
活気と原動力が生まれます。
利害関係を取り除くためには
各メンバーの誠実さが必要になります。
自分の権利ばかりを主張していては
誠実な話し合いを真剣にすることは難しいでしょう。
組織と自分のポジショニングを明確にして
今の決断が未来の道を作り上げる事を
各メンバーが意識することが出来れば
必ずメンバー自信の幸せに近づくと思います。
第12回 人材を育成しよう。(2003.4.28)
どこの組織でも同じ問題を抱えているかもしれません。
不況が続く中で、なかなか新しい人材を採用するゆとりが
ないと思われます。
あなたの会社で最も多い社員の年齢層は
20代、30代、40代、50代、60代
どの年齢層でしょうか。
即戦力の人員が多く、優秀な人材が流動する中で
実力のある中間層が定着しない傾向が強いと思われます。
魅力的な上司、ヴィジョンのある仕事にこそ
優秀な人材は魅力を感じているのです。
人を育てる環境がなければ、人材はどんどん流出してゆきます。
3年後、5年後を考える事ができますか?
人を育てることに、投資をしない会社は社員の能力を
無駄にしているのです。
効率化を追求する事により、本当に大切なものを
見失ってしまってはいけないと思います。
能力の高い人材ほど、その事実に気づくタイミングが早いのです。